2015/07/15
夏は麻で快適に
高温多湿な日本の夏は、毎年厳しいものがあります。 少しでも快適に過ごすために、古来から様々な工夫を凝らしてきました。 そのひとつが「麻」。 今夏は麻を取り入れて、夏を気持ちよく過ごしてください。 独特の光沢や風合いがあり、通気性と吸湿性が高い繊維です。 肌さわりが良く、強靭な繊維は水に濡れることで、 洗濯に強くなるという特性があります。 タグには、麻100%という表示があるはずです。 日本では、この表示が許されているのは、リネンとラミーだけになります。 リネン(亜麻・あま) ラミー(苧麻・まお) 亜麻は、ヨーロッパで長い間栽培されてきた一年草の植物から採れる繊維です。 寒い気候で育ち、日本国内では北海道での栽培が広がりつつあります。 苧麻は、古代から日本に自生していた植物で、アジアを中心として分布していました。 温暖あるいは熱帯地方を好みます。 どちらの生地も、吸湿性と通気性に優れ強靭さを持っています。 亜麻の繊維の方が、細いため柔らかい感触です。 亜麻は、肌さわりが良いことから ヨーロッパでは高級ランジェリーにも使われていました。 ハリがあるのに、肌さわりが良い生地はヨーロッパの貴婦人達に好まれていたのです。 日本の市場でも衣料品として販売されていましたが、今までは高値でした。 最近国内でも、大手のファストファッションのメーカーが、 手頃な値段の麻商品を販売するようになっています。 しまむらとユニクロでは、シャツ、ワンピース、パンツなどが 1,500円から3,000円といった値段で購入できます。 無印良品でも、ワンピース、シャツ、カーディガンなどが 2,000円から5,000円といったところです。 もしかしたらセールで、さらにお安くなっているかもしれません。 衣料品だけではなく、ベッドシーツやソファカバー、クッションカバーなどでも利用してください。 特に吸水性と速乾性が高いので、寝汗をかきやすい夏場のベッドシーツにはぴったりです。 麻製品は、上質になると高価ですが、 長い付き合いになりそうなベッドシーツには上質なものを選ぶと良いでしょう。 麻は、強靭なだけではなく汚れにも強い繊維です。 洗えば洗うほど、柔らかくなり肌さわりが良くなっていきます。 長い付き合いになると思われるので、日用品の場合はシンプルで 飽きのこないデザインを選ぶのがよいです。
ヨシダ
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