2013/07/23
栄養士が教える「健康美肌のためのポリフェノールの効能・摂取方法」
ポリフェノールが体に良いという話は、たいていの人が耳にした事があると思います。ポリフェノールは高い抗酸化作用があるため、生活習慣病の予防や美肌効果に優れているというのはもはや一般常識です。 しかし、実はポリフェノールには約4000もの種類があり、その一つ一つが色々な働きをしているということは、なかなか知られていません。そのため、ポリフェノールならば何でも摂取しとけば美肌効果があるだろうと勘違いしてしまうと、せっかく摂取しても効果が得られないという結果になってしまうのです。 そこで今回は美肌の為に摂取したいポリフェノールの種類と効果、そして摂取方法まで細かく説明していきたいと思います。
美肌効果を発揮してくれるポリフェノールはたくさん存在しますが、その中でも特に効果が高く、さらに摂取しやすい物を3つ挙げてみます。 ①イソフラボン 前回も紹介したとおり、イソフラボンは美肌ホルモンと呼ばれる女性ホルモン「エストロゲン」と良く似た働きをしてくれます。シミ・シワ・たるみなどの肌の老化を防ぎ、アンチエイジングを促してくれます。 ②ルチン ルチンはそばに含まれる事で良く知られており、毛細血管の強化や脳細胞の活性化など健康に効果の高いポリフェノールだと思われがちです。しかし、ルチンはビタミンCの抗酸化作用をサポートするとともに、コラーゲンの生成にも大きく関わってきます。ですから健康的な肌作りを応援してくれる、美肌効果もあるポリフェノールなのです。 ③タンニン タンニンは主に赤ワインや緑茶・紅茶・コーヒーなどの飲み物に多く含まれています。タンニンは体臭抑制や肥満防止などの効果のほかに、シミの原因となるメラニン色素の沈着を防いでくれる効果があるのです。ですから美白を目指している人にはピッタリのポリフェノールです。 これらのポリフェノールは、それぞれ女性に嬉しい働きをするので是非積極的に摂取していきたいものです。 ポリフェノールはただ大量に摂取すればいいというわけではありません。ポリフェノールはそのほとんどが水溶性の物質である為、体内に貯めておけないというのが大きな特徴です。摂取してから2~3時間で、すでに体外へと排出されてしまうのです。ですからサプリメント等を利用して、一度に大量のポリフェノールを摂取したとしても、すべて利用されることなく体外へと出ていってしまうのです。 これではせっかく摂取したのにもったいないですよね。効果を持続して、効率的にポリフェノールを利用するためにも、摂取時間には特に気を付ける必要があります。 理想的な目安は3時間おきに少量ずつ摂取する事です。その為にはまず3食+おやつの時間をしっかりと定め、その間隔が3時間以上空く場合にはお茶やコーヒーなどを摂取して補うようにしましょう。 3度の食事でイソフラボンを多く含む大豆や大豆食品を使ったメニューや、ルチンを多く含むそばやナス、ホウレンソウなどを取り入れたメニューなどを展開し、おやつやそれ以外に補う際に、紅茶やコーヒーなどのドリンクを摂取する事がお勧めです。 ポリフェノールを摂取する事をお勧めしてきましたが、一つだけ注意点があります。 それは必ず栄養バランスを考えたうえで実施するということです。ポリフェノールばかり意識しすぎて他の栄養素がおろそかになっては意味がありません。また体にいいからと飲み物全てをコーヒーや紅茶、緑茶などに置き換えてしまうと、カフェインの摂りすぎになったり、色素が歯に沈着して黄ばんでしまったりと、トラブルの元にもなりかねません。 どんな栄養素も適量を守る事で大きな効果を発揮します。その事を頭に入れて、実施するようにしましょう。
みさみさ
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