花と畑の話⑥<日陰の国の日陰を活かそう!花編>|fumu2[フムフム]

2015/06/12

花と畑の話⑥<日陰の国の日陰を活かそう!花編>

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山紫水明。 日本は山と川の国、と言われます。もしくは、森と川の国、でしょうか。 国土が狭く、海と山が迫っていて、風景が起伏に富んでいます。 それは同時に、山の陰、森の陰が多いということでもあります。 古来、人々は山の狭間、森の合間に住みかを据え、山陰、木陰に親しんで生きてきました。 また、川の国である、ということは、同時に 湿った土地とも馴染み親しんで暮らして来たということでもあります。 陰影礼賛。 武者小路実篤の名文です。 日本人は、古来、光よりもむしろ陰に魅力を感じて来たとの考察です。 現在、畑作り、庭作りをする上で、何かと日なたが好まれるのは、 日なたが扱いやすい、世話しやすい場所であるからかと思われます。 しかし、家や塀の北側は必ず日陰になります。 畑や菜園でも、背の高い野菜を植えた場合も、その北側は日陰です。 日陰は扱い難い、厄介な場所として放っておいてしまうのは、 その魅力を忘れてしまっているからではないでしょうか。

〜一年草〜
彩り鮮やかなインパチェンスの咲き揃う日陰なんて素敵ではありませんか。 日なたには見られない、くっきりとした眺めが得られます。

〜多年草〜

先入観を持たずに眺めると、ドクダミの葉の銅色、涼やかな白い花など、 日陰の魅力を存分に放つ花です。庭の一角に草取りをさぼって ドクダミの茂みを作るなど、いかがでしょうか。 ハツユキカズラ、ツルニチニチソウは葉の彩りや白い縁取りで、 日陰を明るく見せる効果に優れています。
〜球根、宿根草〜
ユリの花姿は、日陰や半日陰でこそ活きるものです。 夏の日差しが鬱陶しく感じる午後に、裏庭のユリを眺める贅沢を思ってください。 ツワブキは寂しくなり始めた秋に、鮮やかな花を咲かせてくれます。

〜低木〜

日陰と言えば、梅雨と言えばこの花たちですね。 おとなしく、でもちゃんと存在感のある花たちです。

  • 花は刺し色。主役は葉もの。
  • 庭作りと思うと、まずは花から選んでしまいがちですが、 日陰に限っては葉ものから選んだ方がうまく行くように思います。 葉ものの緑色を埋めて、その隙間に鮮やかな、あるいはささやかな花をアクセントで植える、 という感覚が日陰の庭には似合うように思います。

  • 広い日陰には大きな花壇も効果的。
  • 日陰が広く占める庭などでは、思い切って インパチェンスなどの鮮やかな大きな花壇で明るく見せるのも素敵です。

  • 「作る」よりも「整える」
  • 改めて「作る」よりも、そのスペースに今現在生えている花や草をもう一度見直して、 その魅力を活かす、と考えるのも良い方法です。 日陰は扱い難い、だからこそ、今そこに生えてくれている花や草を大切に 「整える」ことから始めてみると、新たな魅力の発見があるかもしれません。

次回は、日陰を活かす野菜たちを紹介します。日陰の野菜は花も魅力的です。

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