2015/09/02
オーガニックフード&ビューティーで、極上のオーガニックライフを。 【第1回】オーガニックの基本(フード編)
フードもコスメも「オーガニック」とつくと、安心・安全とイメージすることが多いですね。 もちろん、一概に言えば安心で安全と言えます。
その本質を正しく理解し、自分にあったオーガニックライフを楽しむために、基本から具体的な方法までご紹介します。
オーガニックは、「有機」という意味。 有機農産物とその表示には、「有機農産物」と「特別栽培農産物」の2つがあります。 これらは、平成4年に制定された「有機農産物及び特別栽培農産物に係る表示ガイドライン」から、 より法的強制力のある「JAS法」(平成11年制定)によって、表示の適正化が行われるようになってきました。 有機農産物と特別栽培農産物とは、次のような農作物をいいます。
■「有機農産物」とは:
① 播種または植え付け前2年以上(多年生作物は最初の収穫前3年以上)の間、禁止されている農薬や化学肥料を使用しない田畑で生産。 ② 遺伝仕組み変え由来の種苗を使用しない。 ③ 原則として、農薬・化学肥料を使用しないで栽培を行うなど、地域環境への負担をできるだけ軽減した栽培で生産した食品。 圃場の条件、肥培管理、種苗、防除法など、特別な生産方法で栽培された農産物のみに、 JASマークの表示(有機JAS)を付けることができます。
■「特別栽培農産物」とは:
特別栽培農産物に係る表示ガイドラインでは、地域で一般的に使われる節減農薬と化学肥料の使用を それぞれ半分以下にして栽培された農産物を対象とし、「無農薬」・「無化学肥料」等の表示は、 優良誤解を招くことから、表示禁止事項とされている。
ここで気をつけて見たいのが、有機農産物=完全無農薬 と言えるとも限らないということ。
生産や流通の上で、規格にあった製品を提供するため、それに耐えうるギリギリの農薬や化学肥料を用いて、 消費者(生活者)の手元に届きます。
もちろん、無農薬の農産物も存在します。その場合は、表示やパンフレット等に「無農薬」と
生産者によって書かれているので、無農薬の製品を好む場合にはこちらを参考にすると良いでしょう。
有機JASをはじめとした有機認証については、それぞれの国の農林水産物の管理を行う官省 または管轄団体が定めた基準によって格付けされます。 国内流通の場合、有機JASの格付けを行う場合には、国内外の製品問わず、認定機関の厳重な審査等を行い、
申請を定期的に行います。厳しい基準をクリアした製品に、はじめて有機JASマークが付けられます。
厳しい基準はクリアしていても、申請を続けるのに経費が多くかかるため、申請をしていない生産者もいるが、 この場合、オーガニック○○、有機○○、等表示することは禁止されています。 有機JASマークがついている製品はとても安心があり信頼もあるものですが、ついている・いないに関わらず、 生産者の表示やパンフレット、ホームページなどをチェックして製品を選ぶことが大切です。
有機農産物、特別栽培農産物、無農薬など、表示内容や生産者の意向などを確認して、
自分の志向にあった製品を選びましょう。
そして、表示やメディアに惑わされない、“自分の志向(=指針)”を考えてみましょう。 【出典】
・農林水産省 『有機食品の検査認証制度』のページ
・(財)食品流通構造改善促進機構 『食品品質表示制度の手引きとQ&A』
Myu
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