2015/06/04
「焙煎屋が語る、裏ワザ・雑学コーヒー論!」第4回:いつも味が違う…とお悩みの方必見!ハンドドリップ上達のコツ4箇条!
私は自家焙煎コーヒー豆店を営んでいる者です。 よくお客様から、
「同じ豆のはずなのに、なんか家で飲むと味が毎回違うんだよな…」
という声を聞きます。 「ハンドドリップのやり方」ひとつとっても、インターネット上にも 様々なコーヒーの専門家の方々による解説、動画、ノウハウがあふれています。
結局、どれが一番いいの?とかえって悩んでしまったり…。
そもそも皆様持っている道具や環境が違いますから、いっしょくたの説明をしたところで実践しにくいもの…。 そこで、さっくりと読んで、メモしやすい、覚えやすいようなコツを
4点だけ上げてみようと思います。
以下のコツの内、実践できていない項目についてだけ改善できればきっと、
みなさまなりの「安定した味」に近づけるはずです。
はかるのは、「豆の重量」と抽出する「コーヒーの容量」です。 メジャースプーン、できれば計りを使って、必ず同じ量の豆を使うこと(通常8~15gほど)。 そしてなるべく目盛のついたサーバーを使って、ドリップするコーヒーの量もそろえること(1杯200~300mlほど)。 条件をそろえて初めて、本当に濃いか薄いかの判断ができるはずです。 よく「ハンバーグ状に豆をふくらませて…」という解説がありますが、 これはそもそも焙煎後何ヶ月も経っているような古い豆では、どう頑張ってもふくらみません。 できれば量販店の豆ではなく、自家焙煎豆屋さんから 「新鮮なやきたての豆」を入手してドリップしてみてください。 よく豆がふくらむことはもちろん、味や香りの広がりのダイナミクスがまったく違うこと、 実感していただけるはずです。 ハンドドリップの極意はここにあるといっても過言ではありません。 太い口のやかんで熱いお湯をドボドボ…では、肝心な旨味が抽出できず、 苦味と雑味だけのスカスカの味のコーヒーになりがちです。 お湯を細~~く、一定のスピードで落とせるようになること。 それが安定したドリップには必須です。逆にこれさえできれば、難しい技術は特にいりません。 「濃いのが苦手…」、「さっぱり味が好きなんです…」という方もいると思います。 ですが、まず上記の3つのポイントを押さえて、濃いめのコーヒーを淹れる練習をしてみてください。 それができるようになれば、薄く淹れることは簡単です。 豆を減らしたり、お湯をやや太めに早く落としたり、真逆のことをしていけばいいだけですから。 もしかするとコーヒー好きの方にとっては、「知ってることばかり…」だったかもしれません。 でも、もしひとつでも忘れていることや、初めて知ることがありましたら、参考にしてみてください。 「ハンドドリップで安定したコーヒーを淹れられるようになる」 これだけでも、人生が少しばかり豊かになるはず… と焙煎屋的には思うわけです。
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