2015/05/28
「焙煎屋が語る、裏ワザ・雑学コーヒー論!」第3回:ドリップバッグコーヒーを格段においしくする魔法のひと手間とは?
私は自家焙煎コーヒー豆店を営んでいる者です。 ひと昔前から、安くて手軽にレギュラーコーヒーを味わえる商品が広まっていますね。 しかもオフィスでも、キャンプなどの野外でも重宝する代物…。
そう、「ドリップバッグコーヒー」です。
カップの上にのせて、お湯を注ぐだけで本格的なレギュラーコーヒーを淹れることのできるものです。 皆さんも一度はお召し上がりになったことがあるのではないでしょうか? 手軽に飲みたいけれど、インスタントよりも美味しいものを…というニーズにマッチして、 広がりを見せているようです。スーパーやコンビニでも、必ず陳列されるまでになっている商品です。 今回は、このドリップバッグコーヒーが、格段に美味しくなるひと手間をご紹介したいと思います。
そのひと手間とは… ずばり… 「淹れ終えた後にかきまぜる」 それだけです…。
「え?それだけ…?」とお思いの方へ、 先に謝っておきます、すみません。
でも本当に、格段に味が変わるのです。
それはなぜか! それはドリップバッグの特性によります。 このスタイルでドリップした場合は、お湯に豆が浸る時間が長く雑味が出やすくなっています。 さらに構造上どうしても、旨味やコクなどの味の成分がカップの下へと沈殿しやすくなっています。
そのためかきまぜないで飲むと、上澄みが薄く、
下にいくほど濃すぎたり、渋みが増したように感じてしまうのです。
スプンなどを汚したくない気持ちもわかりますが、「かきまぜる」というたったひと手間を加えることで、 ドリップバッグコーヒーがずっと美味しくなるのです! せっかくのコーヒータイムですから、オフィスで、ご家庭で少しでも より美味しいコーヒーをお召し上がりいただきたい。 そのためにはぜひ小さなひと手間、惜しまずチャレンジしてほしい… と焙煎屋的には思うわけです。
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