2015/11/02
猫日和⑨<子猫の一時預かり、病院編>
⑦の目標編で、野良猫の子猫と言えども、根本的な健康問題を抱えた子猫にはなかなか出会わない、と書きました。 しかし、全く出会わないわけではないのが問題です。 保護してしまった時はどうするか? 考慮すべき項目を挙げてみたいと思います。
- 傷がジュクジュクして、臭いがある。
- 食べない。あるいは大きくならない。
- 2日ほど様子を見ても、傷の状態、体の様子が良くならない。
成長が早い子猫の時期は、自己治癒力も旺盛という時期です。 上記の様子が見られたら、重篤です。 動物病院に掛かることを急いだ方が良いです。 その上で、その判断とは別に、動物病院に連れて行くか?行かないか?の判断、決断も必要となります。
- 費用について
- 掛けられる費用の設定
- 治療の範囲の設定
健康保険などのない動物の場合、病院に掛かる費用はかなりまとまった額になります。 実際に掛かってみないとわからない場合も多く、 わからないまま掛からねばならない、と言う心理的負担も大きいものです。
前もって、病院に電話して症状を話し、費用の目安を訊くのも良いでしょう。
その際は、いくつかの病院に掛けてみて、対応や費用の違いをチェックするのがお薦めです。
各家庭によって家計の考え方は様々ですが、一致することは
「ひとが幸せでないと猫も幸せにはなれない」ということではないでしょうか。 例えば「外食一回分」など、家族が笑顔で居られる範囲で、 子猫の病院代に割ける費用を行く前に割り出しておくと良いです。 そして、病院でも「この額で出来る範囲で」と相談してみるのが良いでしょう。
費用の設定と重なる部分がありますが、「入院を伴う治療はするか?しないか?」は 治療方針を決める上で大切な決断です。
動物病院に連れて行かずに最悪の場合の覚悟をする、という決断もありますね。 決して褒められた決断でも、お薦め出来る決断でもありませんが、 様々な理由から、どうしてもそうせざるを得ない場合もあります。 そして、野良猫たちが生きている世界はとても厳しくて、 「生き抜けない命」も確かにある、という事実は厳然として存在します。 もしも、ひとに気づかれずに居たならば、決して救われなかった命だとすれば、 動物病院に連れて行かない(=連れて行けない)のも、ひとつの寿命を全うしたことになるのではないでしょうか。 大切なことは、連れて行くも連れて行かないも、ひとが野良猫の世界の厳しさに想像を馳せて、 その上で決断すること、ではないでしょうか。
そして、自分に出来る精一杯をやったと後悔しない決断をすること、ではないでしょうか。
そんな決断を迫られた折は、ご家族でしっかりと話し合って、納得できる結論を出せると良いですね。
ふもふも
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